マダツボミの観察日誌

ギャルゲーマーによる、ギャルゲーやラノベの感想、備忘録とか

【タイトルとパッケージに騙されることなかれ】きまぐれテンプテーション感想

 ちょっと時間ができたので、シルキーズプラスわさびさんの『きまぐれテンプテーション』プレイしました。

 ミドルプライスの作品(DMMでなんと3500円!安い!)なので、ボリューム自体は少なかったです。ですが、少ないながらに伏線がちりばめられ、良くまとまっていた作品だったんじゃないかなぁと思います。

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 なんか曖昧な表現なのは、プレイ中ビビりまくってちゃんと内容を把握しきれてなかったからですね・・・。この作品、こんな見た目しときながら、ジャンルがホラーミステリーで、話がめっっっっちゃ暗いです。

 私はあんまりというか、”全く”ホラーが得意ではないんですが、ヒロインのあまりの可愛さとエロさにつられて買ってしまいました。だって、最初の顔と胸をガラスに押し付けて主人公と対面するシーン良すぎません?こんなん買うしかないやん。

 ただ、ビビってたせいでプレイ中伏線を結構見落としているなど、勿体ないプレイの仕方したなぁと。ビビってた割には意外とホラーにありがちな突然脅かして恐怖を煽ってくるような展開は少なく、その点はありがったかったです。冷静に読み直せば伏線がちりばめられており、ちゃんと読んでいた人は早期に結末が見えていたんじゃないでしょうか?

以下ネタバレ含みます。

f:id:saijunior2002:20200111202825p:plain プロローグからこの作品を始めたことを少し後悔し始めていた

 伏線について、アンネとHの回数や場所で、異界化の進行度が変わるなどは本当によくできているなあと。勿論1週目は欲望に忠実に行き過ぎて、バッドエンド直行しました。また結末まで見てみれば、芳香剤や一人称の変化などもなるほどね、という感じです。

 調査パートについて。最初は面白かったんですけど、2週目以降結構めんどくさかったのでその辺は考えものかなぁと。1週目プレイしてたときは拠点でお札を貼りなおさないと侵食されてゲームオーバーとか考えてましたが、普通に貼りなおそうが貼りなおさまいが侵食されてましたね。

 ストーリーはかなり重かったですね。カルト宗教によって起こされた集団自殺事件。一人を除いてみんないい娘たちだったのも胸が痛いです。特に、花音ちゃんがあまりにも可哀想すぎてつらかった。暴力を散々受けて、薬漬けにされて、殺されるって、絶望のフルコースすぎんだろ・・・。ただ、この世界は比較的幽霊がやれることも多いようなので、そこだけは少し救いなのかなと。

 TRUEエンドは・・・あれどうやったんですかね?左腕を失っていたので、霊体に左腕を食わせて再臨させたんでしょうけど、どうやったらアンネの形になるのか謎です。最後のシーンでアンネの存在を主人公の心に刻み付けた的なことを言ってたので、心の一部を霊体にすることとかできるんですかね?もしかしたら過去作品やってると分かるのかもしれません。

 総じて、物語としてよくできており、楽しくプレイできる良作でした。今時一人のキャラでマルチエンディングって珍しいですよね、久しぶりに選択肢を真剣に考えました。アンネちゃんがHだったのも非常によかったですね。途中、アンネとの明るいやり取りが明るいBGMとともに入っていたので、めっちゃ暗い話もあまり苦も無く読めました。ミドルプライスでほどほどの文量だったのも大きいです。これ長々とやられたら心が折れて途中でやめてたかもしれません。 シルキーズプラスさんはアペイリアの時も思いましたけど、この辺りの匙加減が上手ですね。重い作品をうまくエンタメに落とし込んで、とっつきやすくしていると感じました。

 というわけで今回はこの辺で、ではでは~