マダツボミの観察日誌

ギャルゲーマーによる、ギャルゲーやラノベの感想、備忘録とか

【ギャルゲー界のミラノ風ドリア?】ラズベリーキューブ感想

 お久しぶりです。皆様コロナウィルスが蔓延している中、ご無事でしょうか?

 今回は後輩の強い薦めにより、まどそふとさんのラズベリーキューブ』をプレイしたので、久々のギャルゲー感想行きたいと思います。

f:id:saijunior2002:20200608213745p:plainパステルカラーで彩られた可愛らしいタイトル画面

 一言で『ラズベリーキューブ』を表すとしたらド定番ですね。サイゼリヤのミラノ風ドリアの如く、COCO壱のチキンにこみカレーの如く、もう何度も頼んで食べ飽きたはずなのに、何故か注文して食べちゃうようなゲームです(毎度の分かりにくい例え)。悪くいえば特に面白みがなく記憶に残らない話だったとも言えますが、プレイをしてる時はニッコニコでマウスをクリックしてたので、満足感はあります(1ルートを除く)。

 キャラは特徴的で可愛く、話はコミカルで、初恋の甘酸っぱさを体験できるというキャラゲーの醍醐味を遺憾なく発揮できている作品だったのではないでしょうか?

 

 では各ルート感想をば

 

悠ルート

 悠ちゃん隊長、可愛いですねぇ・・・。

 金髪キャラが好きなので、見た目が好きなのは勿論なのですが、一見強そうなのに蓋を開けたらポンコツでいじられちゃう女の子って言うのが最高に可愛かったです。終始口角が上がりっぱなしで、円を描きそうでした。

 ただ、悠ちゃんは付き合う前の方が可愛いかったと私は思うんですよ!付き合った直後辺りがピークで、その後も確かに可愛いんですけど、最初の可愛さはなくなってしまったと感じてました。

f:id:saijunior2002:20200608221754p:plainこのシーンの悠ちゃんが最盛期

 というのも、付き合っちゃうとみーーんな同じような愛の言葉を囁いて、所かまわずいちゃいちゃしてセックスするんですよね。いやお前はエロゲ―、しかもキャラゲーに何を求めてるんだって話なんですが、私は!主人公と強気にやりあいながらもチョロい悠ちゃんが!好きだったんですよ!

 なんか付き合いだしてからの悠ちゃんは主人公の事全肯定しそうな勢いじゃないですか?(なんなら主人公も悠ちゃんを全肯定している。)それはちょっと違うかなーって思うわけです。

 別ゲーの話で恐縮ですが、『喫茶ステラ』の希ちゃんの時も同じこと思いましたね。後、たかだか数か月の付き合いで永遠を誓いあったりされると、おじさんちょっと大丈夫かなって心配になっちゃいます。

 とはいえシナリオとしては、常連の3馬鹿や悠ちゃんパパがいい味を出していて最後まで楽しく読めました(小僧は〇ネ)。こんな青春を過ごしたかったと思いつつも、自分が主人公ならジジイとのファーストコンタクトで間違いなく殺されるので、悠ちゃんルートはパス、ですかね・・・。

みなとルート

 みなとちゃん、控えめに言って最高にちゅきです。

 めちゃくちゃ明るくて、人懐っこくて、一つの事に熱中している後輩キャラは可愛すぎます。この明るさは一歩間違えればうざい部類だと思うんですが、みなとちゃんはそういう次元を通りこしてなんか愛らしいんですよね。主人公も言ってましたが勢いで笑顔にさせられるというか。先輩ちゅきちゅき言ってるみなとちゃんは可愛すぎて、SSフォルダが先輩ちゅき画像で埋まりました。

f:id:saijunior2002:20200606231702p:plainちゅき

 見た目もドストライクなんですよね。他のキャラが異常に胸が大きい中で、みなとちゃんは丁度いいサイズをしていて綺麗です(なんのコメント?)。後、私服が可愛すぎますね、くっっっっそあざといんですけど、キャラがキャラだけに許されてる感があります。主人公が服を選んであげるシーンは最高でした。農業以外のことは全然興味なかったみなとちゃんが、初めて恥じらいを感じてもじもじするシーンは言葉にできない。

 当初みなとちゃんはあまりにも子供っぽすぎるので、どう恋に発展させていくのかなぁなどと思っていましたが、割とうまく展開させてましたね(美琴ちゃんの立ち位置便利だなぁ)。付き合ってからも根は変わらないで、新しく芽生えた乙女心にとまどうみなとちゃんが上手く描かれており、それが滅茶苦茶に可愛く、ポイント高かったです

f:id:saijunior2002:20200606232153p:plain

この顔最高に可愛くて好き

 しかし、そこからのシナリオの出来は正直イマイチでした。みなとルートをどういう風に展開させたいのかが最後までふわふわしたまま終わった印象です。主にみなと祖母関係の話ですが、意味深に渡されたコスモスもおまけシナリオの一文で流されてましたし、どういう想いでみなとが畑を継ごうと考えてるかもいまいちハッキリしませんでした。
勿論想像することは容易なのですが、じゃあ変に盛り下げるシーン必要だった?となるわけです。死にそうな祖母のシーンしかり(寝たきりの祖母の家の庭で盛り出すのはサイコパスかな?と思いました。いや、不安を紛らわせるためとか理由は分かるには分かりますよ?)、野球部との確執でのイノシシによる畑荒らしもそうですけど、シナリオ構成上必要のないシリアスを入れるのは物語としてどうかと思います。祖母関係の話は深めれば、みなとのある種意固地とも言える部分を裏付ける話になり得ただけに、勿体なかったとも感じてます。

 と、総合的なシナリオの出来は置いておいて、Hシーンは軒並み良かったですね。おまけ合わせて4シーンありますが、私服、スク水、制服、裸エプロン!!!!!!と正統派な(?)ラインナップです。最初の私服でのシーンはまだ慣れてなくて目を><にしていたみなとちゃんですが、最終的には裸エプロンでリフレママプレイしてますから成長を感じます。普段めっちゃ明るくて、女性を微塵も感じさせないような女の子が開発されていき、セックスした途端にエロくなるのは正直最高ですね。

 とまあシナリオ構成に文句をつけたい部分はあるのですが、みなとちゃんが圧倒的に可愛くキャラゲーで一番重要なところ)、Hシーンの出来も良く、日常も楽しくと、こんな青春を過ごしてみたかったと思わせるような良いルートでした。

美琴ルート

 他のルートがちょっとあれだったんで構えていたんですが、美琴ルートは普通に良かったですね。め〇ん一刻的なノリの個性豊かな住人たちが物語をにぎやかにしていて読んでいて楽しかったし、ストーリー構成も割としっかりしており、頑張る主人公が見れて良かった。

 はじめ私は、ヤクザの取り立てを受けても顔色一つ変えずに笑っていなしていたり、ちょこちょこ重い発言を真顔で言ったりする美琴ちゃんに全く人間らしさを感じられず、正直そんなに好きなキャラではありませんでした。会話のネタとしては面白かったですけどね。

f:id:saijunior2002:20200607222523p:plainこれを真顔で言う女子高生はどこか壊れているように見える

 主人公と付き合いだしてから少し本心を出すようになったものも、どこか超然としてた美琴ちゃんでしたが(Hのときは除く)、父親が想い出のアパートを手放すと決めた時に見せた激情で、「ああちゃんと人間だったな」と安心したし、彼女を好きになれました
 絶対に譲れないものがあったからこそ、気を張って生きてこられた、どんなに環境が悪くても笑って過ごせてきた、ヴァイオリニストという夢も諦められた。だから急にそのアパートがなくなるとなった時に、今までを否定されたように感じたのではないでしょうか。

 でも、作中で述べられてましたけど、それって呪いですよね。だからこそ、思い出のアパートを手放すよう主人公が説得するシーンを入れてくれてよかった。これは主人公だからできたことで、強い説得力がありました。

 最終的にはアパートは民宿として主人公が再生させるわけですが、前のシーンがあったからこそ、美琴ちゃんは前に進めたんだと思います。なかったら美琴ちゃんは夢を諦めて、主人公のことを助けるために民宿運営の手伝いとかしてそうです。ここまでの流れが違和感なく綺麗に展開されていたから、物語に没入できました。

 この最後の流れについて、主人公は高校を中退して(学園ラブコメとは?)、一見自分の可能性を潰し、美琴ちゃんに献身しているようにも見えます。

 誰かの存在を前提にした将来設計というのは、一歩間違えると依存となってしまいお互いを縛る呪いとなってしまいがちですが、この主人公にとっては問題ないかもしれません。何故なら、民宿経営のための様々な取り組みを楽しんでやっているように見え、きっかけは確かに美琴の存在だったかもしれませんが、最終的に彼の夢になっているように見えたからです。古い家屋の再利用っていうのは最近のトレンドでもありますから、事業としての将来性もあり、なかなかいい選択だなと変なところで感心したりもしてました。

 キャラの話をしましょう。美琴ちゃんは凄く良い娘ですよね。どんな苦境であっても他人のことを考えて、笑っていられる、笑っていないと生きていけなかったのかもしれませんが、それはなかなかできないことだと思います。読み進める中でそんな美琴ちゃんを主人公と同様に好きになっている自分がいました。

 滅茶苦茶エロいとこも勿論好きでした。初体験のオナホを使ってのプレイから始まり、真昼間に海での青姦(美琴ちゃんのSっぷりが垣間見える良回想)、巫女プレイ、JKリフレプレイ(このライター、リフレ好きだな・・・)とフルコースでした。自らのナイスバディを余すことなく用いており素晴らしいです(何故か敬語)。

 立ち絵だとやたらと胸が強調されており、ちょっとでかすぎるなと思っていたのですが、CGではうまくバランスがとられており、(まあでかいですけど)そこまで違和感を感じさせないぐらいのサイズになっていたのもポイント高いです。

 全体を通して、美琴ちゃんがとても可愛くHで魅力的なキャラであったのに併せて、真新しいものではありませんが、主人公の頑張りで彼女の闇をうまく解消させるような展開で、美琴ちゃんが主人公を選ぶことに違和感がなく、キャラゲーとしては100点のルートでした

 

瑠璃ルート

 ネガティブ感想なので、このルート好きだった方はここでブラウザバック推奨

 

 どうフォローしてもこのルートは擁護できなかったです。瑠璃ちゃんをどうしても好きになれなかった。言いたいことは山ほどあるんですが、ポイントを3つほど。

 一つに、付き合う経緯に感情移入できなかったです。幼い頃に将来を誓い合ったが離ればなれになった二人が、成長して再び会うというのは良くあるパターンですが、そこまではいいです。ただ、散々嫌がらせをかました後に、昔のことを思い出したから好き好き~ってなるの流石に無理ないですかね?瑠璃ちゃんの方はまだわかんなくはないとしても、主人公はマジで分からない。義務感?一目ぼれ?好きって言われたから好き?色々あるとは思いますが、一応これ物語ですのでその辺の文脈は埋めてほしかった。

  二つに、付き合った後の瑠璃ちゃんの変貌振りがキャラ崩壊もいいとこで好きになれなかった。瑠璃ちゃんは幼い頃に主人公と別れたトラウマから心を閉ざし、そこから人に興味が持てなくなったが、思い出したことで人間の心を取り戻し、主人公好き好きウーマンになったってことは辛うじて理解できます。ですがあまりにも行き過ぎて、もうこれ別人ですよね。恋を知って変わったと言えば聞こえがいいですが、こうなったら瑠璃ちゃんじゃなくて、一般エロゲヒロインAになるんですよね。こうなるとコピペを読まされるような気がしてきついです。割と罠をしかけているときの生き生きとした瑠璃ちゃんの方が可愛いと思ってました。

 三つに、シナリオにテーマがないことです。これは美琴以外の他のルートもそうですけど、テーマがないせいで話の締め方に困り、無理やり作り出した谷(ヤンキー、小僧、野球部)が異物となって読後感を悪くしていると感じました。瑠璃ルートは特にその色が顕著で、何を言いたいのかがさっぱり分からなかったです。まるで、更新頻度が落ちてきたなろうのスローライフものを読まされている感覚でした(あれはエタれるから許されるんだぞ!!)。

目的がなくても強い個性をつけたキャラが動いている共通ルートや付き合い出す前までは面白かったですが、付き合いだしてキャラ毎の差異がなくなりだしてからは途端につまらなくなりました。全部同じなんですよ、顔が違うだけで、それじゃあいくらなんでも好きになれない。

 ボロクソ書きましたが、CGは結構好きでした。生徒会室で着替えを覗くシーンとかは水にぬれて肌に張り付いた下着がとてもHでよかったですね。あと最後のHシーンの一晩中Hして白濁にまみれているCGもとてもスケベで評価高いです。

f:id:saijunior2002:20200608223958p:plain着替えシーンに遭遇してもすぐに目をそらさずに解説をするエロゲ主人公の鏡

おわりに 

 と最後にケチをつけましたが、まあ1キャラぐらいは好きになれないキャラがいるものです。ただ、みなとちゃんはすごーく可愛かったので、そこは満足感あります。またどのルートも付き合う前~付き合ってすぐぐらいの甘酸っぱいシーンはとても良く、またヒロイン達とのやり取りも軽快で面白かったので、キャラゲーとして抑えるところは抑えられているなという印象です。

 総じてラズベリーキューブ』は、OPムービーや全体の雰囲気を含めてポテンシャルを感じさせる作品ではありました。後半シナリオ部分は、ストレスフリーというコンセプトに縛られて、大分歪められたから違和感がでてきてしまったと予想しています。取り組みとしては面白いと思いますので、今後のまどソフトさんの作品に期待!ということで今回の感想を終わりにしたいと思います(何様なのか)。

 長くなりましたが、ではでは~