マダツボミの観察日誌

ギャルゲーマーによる、ギャルゲーやラノベの感想、備忘録とか

【勢いこそ正義】マルコと銀河竜 感想【ほろりもあるよ】

 の世には二種類の人間しかいない・・・

 『マルコと銀河竜』を楽しめる人間楽しめない人間だ。

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 というわけで、『マルコと銀河竜』プレイして来ましたので、感想を徒然なるままに硯に向かって綴っていきます。

 いつも私はギャルゲーをプレイする時、伏線とか思ったことを忘れないようにするために、大学ノート片手にプレイしてるのですが、

 今作は開始10分で

 「あっ、これ流れに身を任せて感性で楽しむ奴だ」

と気づきノートを投げ捨てたので、書ける感想が、

 

 『超、楽しかった』

 

しかありません。

感想おわり。いやー良い作品でした。

 

 

 

 

 

 

 嘘です。いや、超楽しかったは嘘ではないんですが、もうちょいだけ書かせてください。

 『マルコと銀河竜』のライターであるハト先生(先生という言葉が人を駄目にするのだとは誰の言葉だったっけ?)は『ノラとと』で有名になったライターさんですね。『ノラとと』は私も御多分にもれずプレイしたのですが、共通ルートの暴走特急のようなノリと、言葉のドッジボールに突然出現する「間」に終始笑っていた覚えがあります。

 今作については『ノラとと』と同様、いやそれ以上の勢いになっており、終始笑いすぎて死にそうでした。もうあまりに勢いが早すぎて、ツッコミが追いつきませんでしたね。

 この差は何かと言えば、やはりCGの枚数でしょうか。いろんな人が感想で言ってるように、今作はCG枚数が凄まじく、その数1000枚オーバー!!

 開始早々、息つく間もないCGの奔流に私は驚き、そして・・・

 

 イラストレーターさんの腱鞘炎が心配になりました。

 

 『マルコと銀河竜』のイラストレーターは別の銀河から誘拐されてきて奴隷のように扱われている人間たちだったのだ!これが本当の『マルコと銀河竜』だ!っていう話も嘘には思えないくらいは凄かった。

 序盤を終えて、CGの枚数が減ったあたりでイラストレーターさん宝物探しにいったな?なんて思って一人笑ってましたね。でもでかピーマンのCGがあるのに、水着選択肢でCGがほとんどなかったのはいけません。なんでここにCG無いんだよ!!っていうツッコミも含めて織り込み済だとしたら、恐ろしい作品ですね笑

 

 さて話が少しずれましたが、このパラパラ漫画のような画面の切り替わりと、ハト先生のシナリオがシナジーし、物凄い勢いを生んでいたのは疑う所ではありません。

 そして勢いがあると大抵のことは面白いんです。フェニックスの下りなんか特にそうで、あの瞬間は滅茶苦茶笑ってたんですけど、いざ説明しようとすると大して面白くないんですよね。友達にこのシーン面白かったんだよって説明しても、「何言ってんだこいつ・・・?」みたいな怪訝な顔されること請け合いです。

 本来アニメと違ってギャルゲーは一文一文をゆっくり読むから頭の中に入ってきやすく、この間こそがギャルゲーを面白くしているのだと思っていましたが、この作品はそれを逆手にとってというか真っ向からぶつかっていった奇作だと思います。

 というかこのゲーム、もはやアニメーションでいいのでは?と思わなくもないですが、ノベルゲームという媒体でこれをやったからこそ面白かったし、注目されたという側面もあると思います。新しい試み、大いに大歓迎!!(ダブルミーニング

 

 少しだけシナリオの話を。

 ギャグだけで押し切ったと思いきや、意外とシナリオがしっかりあったのも今作が良かったポイントだと思います。フェニックスの下りやミュータントと戦ってる下りとか、ただの不条理ギャグかと思っていたらラヴとつながりがあったりとか。あとラヴのお陰で、侵略されている割にこいつら頭ゆるいなっていう所にも説明がついてるしと、あの設定は良かったなと思います。

 また、ラストの展開はお約束ですが少しほろりとしましたね。

 銀河竜の存在がさみしすぎる。ただ、記憶は無くなっても気持ちはなくならないと言う終わりは良かったですね。マルコも母親も記憶は無くなっても、愛した気持ちは忘れなかったのと同じように、名前も記憶もなくなっても、この大きな気持ちは忘れない、この宝を探しにいこうというのは話としてもしっくりきました。

 全体的に掘り下げが不足していたことは否めませんが、短いながらにしっかりまとまっており、また簡単に彼女たちのことも想像できるので問題ないです。いい意味でも悪い意味でもお約束を破らない物語でしたので、それをあえてダラダラと説明しなかったというのは、逆に良かったのではないでしょうか?

 なんか良いように捉えすぎですか?そうかもしれません。

 

 あと、今作とても音楽がよかったですね。OP、挿入歌どれも素晴らしかった。でもちょっと乱用しすぎていたのはバッテン。せめてオートで流して挿入歌が1週するぐらいで場面を切り替えてくれないと、感動も半減だよと思ってしまいます。 

 

 と、色々と書いてきましたが、何はともあれプレイしている最中は滅茶苦茶楽しかったので、もうそれだけで満足です。もうあまりに笑いすぎて、疲れました。疲れた後にめっちゃ目がギンギンに冴えて眠れず、お陰で寝不足です。

 というわけで眠いので今回はこの辺で、久しぶりに楽しい体験ができて感謝しています。日常生活で欠けた喜怒哀楽を手に入れることが、私が創作物に求める最大の目的ですから。TOKYOTOONさんの次回作が出たら、絶対買わせてもらいます。