マダツボミの観察日誌

ギャルゲーマーによる、ギャルゲーやラノベの感想、備忘録とか

【9-nine-】ヒロインとアーティファクトの関連性についての考察

 今回も『9-nine-』についての考察記事になります。テーマは、ヒロインとアーティファクト(AF)の関連性についてですね。所謂妄想記事ってやつです。

 前回記事にて、希亜が【ジ・オーダー】を手に入れたのは、罪を犯した人間を許さないという根源的な欲求と合致したからではないかということをチラッと書きました。そこで他のヒロインについても実は個人の抱えている問題と選ばれたAFとの間に関係性があるのでは?と思い考えてみました。

 まず一番分かり易いとこで春風の【エデン】ですね。【エデン】の能力は『理想を現実にする能力』でしたね。
 【はるいろ】のストーリーから、春風の抱えていた問題は、小学生の頃に虐めにあったことによる自己の過小評価と言えるでしょう。そしてそれが転じて二次元をはじめとした空想の世界に浸るようになり、白馬の王子様を待っている痛い子へと成長しました。よって彼女の欲求は空想の現実化と言い換えることができ、これは【エデン】の能力と一致するでしょう。

 次にちょっとこじつけくさいですけど天のAFについてです。天のAFの能力は『存在感の操作』でしたね。
 では天の抱えていた問題はなんだったでしょうか。【そらいろ】のストーリーから、天は実兄である翔のことが好きで仕方がなかったが、社会倫理の観点からその気持ちを隠そうとしていたことが分かっています。またそれと反対の気持ちとして翔に自分を一人の女としてみて欲しいから様々なアプローチをしていましたね。よってこれらから気持ちを隠す=存在感を減らす、自分をアピールする=存在感を増やすと読み取れなくもないです。つまり、この相反する二つの気持ちを表現したものが。存在感の操作のAFということなのではないでしょうか(きつくなってきた)。

 最後に都についてです。都のAF能力は『相手の所有物を奪う』能力とされていましたが、一度奪ったものを返せることから、翔も言う通り『相手の力を借りる』能力と考えることもできるでしょう。
 では都の抱えていた問題は何か?って話なんですが、思い返してみると都は特に悩みを持っていなさそうです。ただ彼女の行動原理を考えてみると繋がりそうですね。
 まず彼女は正義感が強い少女であると【ここのつ】から読み取れると思います。ただ彼女の正義感というのは、尊敬する祖父が作った家訓や、我が身を顧みず炎の中に突っ込んで問題を解決した翔への尊敬から来た”借り物”の思いでは?とも考えることもできます。彼女の本質は真面目さであり、その真面目さから”借り”てきた正義感を貫いているだけなのではないでしょうか。よって彼女の問題はアイデンティティの無さに起因する他者依存にあると言い換えられるでしょう。
 他者依存=誰かの力を借りて存在するということですので、都のAFも彼女にぴったりであったと言えるのではないでしょうか?・・・・・・ちょっと厳しいですかね。

 

 あとヒロインではありませんが、蓮夜の【闇鴉】はどうでしょう。【闇鴉】は『断ち切る』能力でした。腐れ縁を大切にしていた蓮夜と『断ち切る』能力というのは結びつき辛いですが、与一の作り出す負の連鎖を断ち切りたいという想いの発露だとも取れます。

 さて、いかがだったでしょうか。どうやらAFの選定のされ方は、選ばれたものの心の問題に起因していると言えそうです。空間転移するAFを持ってた学生?異世界に転生したいとかいう願望を持っていたんじゃないですかね(適当)。

 AF関連については何故学生ばかりがAFユーザーに選ばれたのかとか、何故1000年前と比べてAFユーザーの暴走が少ないのかとか疑問もいくらか残ってますので、次回作(はいつになるかわかりませんが)を楽しみにしたいところですね。というわけで、今回はここまでと致します。ではでは。